三島鉢「鯛塩焼き」

izaatsuyoshi2008-09-01


夏の終わりに、美味いそうめんが食べたいとの声に、週末恒例の酒宴を設けた。前日に丸赤をのぞき、鯛を求める。

一塩したその切り身を焼き、酢橘をしぼる。素晴らしい素材が手に入った場合は、シンプルな調理法に勝るものはない。

鉢形の器に盛り付けてみる。この三島鉢は、茶懐石で大変重宝しているものだ。大概、炊き合わせを盛り付けているが、15世紀半ばに焼成された器の穏やかな色合いに、皮をパリパリに焼き上げた鯛の身が、思いのほか良く映った。

鯛の美味さに日本酒がすすむ。ほろ酔いの頃、「そうめんのつゆをつくろうか」と、傍らの人が言う。出来上がったつゆは、本人、不本意のものであったらしいが、かつおをたっぷりとひいた、甘みのある深い味であった。たまには、馳走される側になるのもいい。

本日の献立

  • 前菜 駄々茶豆
  • 焼物 鯛塩焼き
  • 強肴 かも茄子田楽 ジャコとピーマンの炒り煮 オクラとメカブの和え物
  • 〆椀 そうめん

日本酒