2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「マリー=アントワネットの画家ヴィジェ・ルブラン展」三菱一号館美術館

夕刻、そぼ降る雨に打たれながら 「マリー=アントワネットの画家 ヴィジェ・ルブラン展」のオープニングに向かう。業種を問わずガーリーな企画が大流行の世相を反映してか、この展覧会のサブタイトルも「華麗なる宮廷を描いた女性画家たち」であり、ヴィジ…

『冬のかたみに』立原正秋

「立原」が2月いっぱいで休業すると聞いたのは、昨年師走のことである。私たちは驚き、絶句したものだ。「私の料理は古いのかもしれない」 立原氏のつぶやきが耳に残る。果たして、素材の美味さを最大限に引き出す料理は、刺激的な味覚を求めがちな現代人に…

帰ってきた江戸絵画 ギッター・コレクション展 静岡県立美術館

2月11日雪のちらつく朝、静岡に所要があるという連れに同行し、東京駅から新幹線に乗り込んだ。積雪の恐れ、との天気予報であったが、「静岡はめったに雪は降らないさ!」と言うMの言葉どおり、熱海を通過する頃には雪は雨にかわっていた。連れとは午後3時…

南京山水香合

手のひらに宇宙を乗せし夜半かな 敦煌 明末清初。開扇に山水松下囲碁図、側面には繊細な菱文様。江戸期はあるだろう杉材を使用した素朴な箱。表に「なんきん」と・・・ 側面の流れるような草書字はなんて読むンだろう? と考えていると、横にいた連れがニヤ…