2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『王妃の離婚』 『愛を読むひと』

気分転換に現実とかけ離れた小説はなかったか、と自宅の本箱をあさる。目に飛び込んできたのは、佐藤賢一『王妃の離婚』、1999年の直木賞受賞作。これがいい、かなり面白かった記憶がある。ページをめくる手が止まらない。映画を見ているように映像が浮かん…

続・一客一亭の茶事

蔵の中で眠り続けていた古信楽の種壷を花入れとし、連れを正客に迎えて一客一亭の茶事を開く。しかしこの壷のおおらかさを前に、花がなかなか定まらない。落としを代えてみたり、開いた椿をいくつか入れてみたりして、ようやく自然な形に落ち着いた。席入り…

一客一亭の茶事

茶の湯の稽古を辞してから10年余りが経った。今や、和服の着付けは多分に時間がかかり、正座をすれば足がしびれ、点前となれば足がふらつく・・・ここに至っては、自覚も新たに自主錬を開始。何故ならやがて訪れる老後の楽しみのひとつは茶事であるのだから…

第2次和服ブーム

毎々、和服に身を包み、茶の湯の稽古に通っていたのは10年以上も昔のことだ。あれほど和服に親しんでいた時代もあったのかと、往時を懐かしく思うこの頃である。しかしながら一昨年、かつての社中の友人の茶事に招かれて以来、徐々にであるが和服を着る機会…

山上の茶事(六)

転んで福? 鎌倉の数寄者、居合仲間を招いての新春恒例の茶事、本年も水屋に侍ることとなった。客は10名以内と聞いていたが、それを超えての大人数となり、各々が持参した大量のアルコールが水屋の一隅を飾った。一方、昨年は出しきれないほどあった客の持ち…