建築

厳島神社・錦帯橋の造形美

宮島、岩国にて4月22日金曜日、空路にて山口県岩国へと向かう。羽田空港9:05発の飛行機に乗り込んだのは妹夫婦と姪、そして岩国出身の姪の婚約者、私の5人である。彼の実家へ挨拶に伺うのが目的であるが、なかなか行くことのできない地方であり、せっかくだ…

初詣

夕刻、浅草寺に詣でた。海外の観光客に揉まれながら、境内に向かう。 美しくライトアップされた参道や境内の様子に魅せられてしまった。訪れる時刻、季節によって見慣れた景色の印象がまったく異なり、驚くことがある。ライトアップで古い時代の建造物の魅力…

ルキノ・ヴィスコンティ 『家族の肖像』

年末年始にイタリアを旅したという福島の友人Kから、半月遅れの誕生日プレゼントが届いた。愛娘とともにローマ、ポンペイ、フィレンツェ、ヴェネツィア、ミラノを巡ったそうだ。 移動で忙しい旅にあって、あれやこれやと選んでくれたのだろう。フィレンツェ…

法師温泉 長寿館

「家にある歴代の北関東の地図を見たらね、法師温泉にはぜーんぶの地図に赤い印が付いてるの…そう、私が付けたの、それだけ何年も思い続けていた!ってことなの!!」長寿館の予約が取れると、母は珍しく興奮して語ったものである。予約サイトで週末のたった…

大河内山荘

「あの庭はいい、大したもんだよ、大河内傳次郎って俳優は!」と、連れはしみじみと語ったものだ。以来、私の頭の中では小倉山の斜面にあるというその山荘のイメージがふくらみ続けた。ある日のこと、「京都に行くぞ!」と連れが言った。そうして向かったの…

「マリー=アントワネットの画家ヴィジェ・ルブラン展」三菱一号館美術館

夕刻、そぼ降る雨に打たれながら 「マリー=アントワネットの画家 ヴィジェ・ルブラン展」のオープニングに向かう。業種を問わずガーリーな企画が大流行の世相を反映してか、この展覧会のサブタイトルも「華麗なる宮廷を描いた女性画家たち」であり、ヴィジ…

墨宝 常盤山文庫名品展

根津美術館が華々しくリニューアルオープンしたのは2009年秋のことだ。美術番組や専門誌でも大きく取り上げられ、その喧騒が落ち着いてから訪ねようと思っていたのだが、いつのまにか1年以上が経ってしまっていた。しかし、ままならないものである。本日は庭…

海蔵寺

日本庭園の図面を見るのも、名園を訪れるのも好きだ。自宅の庭で、土にまみれて樹木を動かすのはもっと好きである。さて、先の土曜(7日)朝から鎌倉を歩く。天候にも恵まれ、鎌倉に古くから続く大きな家々とそれらをやんわりと囲み込むような独特の低い山並…

モン・サンミッシェル ブニュエル「銀河」

ルイス・ブニュエルの映画「銀河」(1969年)を見たのは、池袋文芸座のブニュエル3本立のうちの1本であったか…いずれにしろ学生時代のことで記憶は定かではない。質素な身なりで巡礼の旅を続ける二人の男。時と空間は交錯し、あるときは創世記のエルサレム、…

熱海「起雲閣」

温泉好きの我ら、本日は久しぶりに熱海へと向かうことにした。熱海は、1200年前に箱根権現の万巻上人が海中温泉の泉脈を移し湯前神社を創建、なみなみと湧くその湯を広く開放したといわれる、歴史のある温泉地だ。さて、昼過ぎに熱海駅に到着。まずは料…

鎌倉・箱根を旅する

夕刻、鎌倉の料理屋「まき」ののれんをくぐる。連れは、茶懐石にも明るいこの店の主人とは馴染みで、前々から私を連れて行きたいと言っていたのだった。入れ替わりに一組の男女が帰ると、店内に客の姿はなかった。雨脚が強いためか、その後の客入りもなく、…