南京山水香合

izaatsuyoshi2011-02-07


手のひらに宇宙を乗せし夜半かな 敦煌


明末清初。開扇に山水松下囲碁図、側面には繊細な菱文様。

江戸期はあるだろう杉材を使用した素朴な箱。表に「なんきん」と・・・
側面の流れるような草書字はなんて読むンだろう? と考えていると、横にいた連れがニヤニヤしながら 「あのネ、三ん寿ひ、って書いてあるんじゃないの」 と一言。
あっ! とおもわず視界が開けた感。う〜ん、また一本取られたか。
仕覆はおそらく明治頃の更紗だが、中身との色あわせはなかなかのもの。


手のひらにのせ、しげしげと眺める。小さな香合の表に描かれた山水図に無限の拡がりを見る。