暑さも一息をついた8月9日、「熱海ゴルフ倶楽部」で一日を過ごした。ここは、兼ねて連れの憧れであった赤星四郎設計による、昭和初期に造営された歴史のあるコースである。
早朝に家を出、新幹線に乗り込む。熱海へはこれまでアクティを利用していたが、初めてのコースとなればいち早く現地に到着し、概要を把握しておきたい。
あっという間に熱海へと運んでくれた新幹線を降り、駅からはタクシーで10分足らず、MOA美術館に程近い「熱海ゴルフ倶楽部」に到着した。
ここはホテルも併設しているので、エントランスではベテランのポーターが待ちうけ、ゴルフクラブを受け取ってくれる。応対もすこぶる気持ちが良い。
予約の1時間余り前に到着したいささか勇み足の連れと二人、眺めの良いラウンジに腰掛け、アイスコーヒーで喉を潤す。目の前には水平線がかすむ相模湾が拡がり、初島がけぶって見える。
さて、たっぷりと日焼け止めを塗り、コースに出る。絶え間なく聞こえてくるのはひぐらしの鳴く音。快適なラウンドを楽しめるはずだ。
連れとのやりとりはいつもどおり、たまにくだらない言い合いをしながら、それでも高低差のあるコースでは心地よい風が吹きぬけ、暑さをぬぐってくれる。
ラウンドが終了すれば温泉が待っている。熱海市外より300メートルほど高地にあるこの温泉に塩辛さはない。伊豆山の湯に近いようである。良い泉質であった。
山の空気はすがすがしく、見下ろす海は美しい。楽しい一日であった。
追記:エントランスに中川一政、与謝野晶子、梅原龍三郎、小林一茶、岸田劉生の書、墨画、顔彩作品がかかっていた。こちらもなかなか楽しめたが、展示環境があまり良くないようであった。改善を望みたい。
熱海ゴルフ倶楽部 http://www.atamigolf.jp/