奇跡のクラーク・コレクション ルノワールとフランス絵画の傑作

三菱一号館美術館で、印象派の殿堂『奇跡のクラーク・コレクション』を見る。

珠玉の作品を見るため朝から多くの人が詰めかけており、人気のほどがうかがえた。

年配の男女の姿が多く見られたが、この偉大なコレクションに彼等の関心が向くことは容易に理解出来る。人生も後半に入り、何でもいい、次代に何かを残したいという思いが、クラークコレクションへの憧憬をより高めているように思える。

会場は画家たちの代表作、名品で溢れている。ちなみに展覧会のキャッチコピーは、”人生を、美しく生きる幸せ”だ。

画像はルノワールの「鳥と少女」、アルジェリアの衣裳を着た少女の笑みは、まさしく優雅なブルジョアジーの日常を思わせる。

しかし寒い一日であった。花冷えを通り越して真冬に舞い戻ったかのようである。

会場を出て、肩をすぼめ歩く。ルノワール描く華やかで心地よい光景は彼方に消え去った。
”人生を、美しく生きる幸せ”を体感するのはなかなか難しそうだ。


『奇跡のクラーク・コレクション ルノワールとフランス絵画の傑作』http://mimt.jp/clark/top.html