ジェラール・ドパルデューの『グリーンカード』

眠れない一夜、TVをつけると、大柄な男の姿があった。
彼、ジェラール・ドパルデューである。映画はすでに始まっていたが、未見の作品『グリーンカード』であるらしい。

1990年の彼のハリウッド初出演作であるこの映画は、すでに23年も前の作品だ。

フランス人の作曲家の男が、アメリカの永住権を手に入れるため、アメリカ人女性と偽装結婚を画策する。女性もこの結婚により、望んでやまない温室付きの部屋の居住が叶うのである。

しかし、入国管理局にどうやらこの結婚が真実でないことを見抜かれてしまったようだ。受けなければならなくなった審査の日まで、彼らは同居してお互いの過去や、好みを学んでいく。

全く知らない二人が、反発し合いながら惹かれていくというラブストーリー。

二人の会話の中で、ドパルデューの身長が180cmと聞き、驚いたものだ。2m近い大男だと思い込んでいたのだ。

しかし、彼はチャーミングだった。不器用な好漢を演じて彼の右に出るものはいないだろう。出演する作品悉くが面白い。

彼の『シラノ・ド・ベルジュラック』をまた見たくなった。

ミッドナイトアートシアター 2013年2月20日放映