『靄の旋律』アルネ・ダール/『蘭の告発』キャロライン・グレアム

古書店で無作為に手に取ったのは、奇しくもタイトルが韻を踏むスウェーデンとイギリスのミステリー。

ともに主人公の刑事たちの私生活がストーリーに面白みを添える。国が違えば生活スタイルも違う。それぞれの風土が作品の個性を際立たせており、人気のある2国の側面を知る読み物とも言えようか。

以下はカバーの紹介文。

『靄の旋律』アルネ・ダール
スウェーデン実業界の大物が連続して殺された。頭に2発の銃弾を撃つ手口はマフィアの処刑スタイルだ。国民を震撼させている大事件を一刻も早く解決するべく、国家刑事警察の特別捜査班が編成された。職務規定違反の疑いで内部調査を受けていたポール・イェルムをはじめ、それぞれに事情をかかえる刑事6名により、精力的な捜査が始まった。個性的なメンバーの活躍と地道な謎解きで人気の警察小説第1弾。

『蘭の告発』キャロライン・グレアム
イングランドの森深く、ひっそりと咲く幻の華。ミス・シンプソンは友人ミス・ベルリンガーに先駆けてその蘭をみつけようと森の中を散策していた。葉のそよぎ、鳥の鳴き声。さまざまな森のざわめきの中で彼女が見てしまったものは何だったのか?秘められた禁断の愛、そしてあまりに自然すぎるミス・シンプソン81歳の死。主任警部バーナビーが捜査するうち、村の住人の隠された私生活が洗い出されていく。田園風景のなかで繰広げられるブリティッシュ・ミステリーの至高。

靄の旋律 国家刑事警察 特別捜査班 (集英社文庫)

靄の旋律 国家刑事警察 特別捜査班 (集英社文庫)

蘭の告発 (角川文庫)

蘭の告発 (角川文庫)