私の印象派 ワシントン・ナショナルギャラリー展〜アメリカ合衆国が誇る印象派コレクションから 2015.2/7-5/24


西欧の美術館は寄贈作品で成り立ったものが少なくない。

例えば、ピカソの遺族は莫大な相続税ピカソの作品で納めたが、これをフランスは大いに歓迎した。ピカソの傑作は永久に国内にとどまり、設立した美術館には多くの人々が訪れる。これは即ち外貨獲得の術ともなり、国としてもこの上のない税法であるのだろう。

アメリカも同様。大資本を背景とするプライベートコレクションの寄贈により創設された公立館は多い。

ワシントン・ナショナルギャラリーはアンドリュー・メロンのコレクションが収められた国立美術館である。

今回、招来されたのは創設者の長女エイルサのコレクションだ。「私の印象派」というのも頷ける。女性目線で選んだ作品は「何気ない日常への優しいまなざしと、かけがえのない小さない出来事たち。」この案内の通り、親密感の漂うコレクションであった。