鮎を楽しみにろばたに出かけた。
一昨日の昼、Y氏に同道して銀座・吉野で鮎を食したことを連れに話すと、こちらの言葉が終わらないうちに「その鮎恐い顔してたか? 養殖だろ!」と返ってきた。
「天然の鮎は勇ましくて恐い顔をしている」とは連れの持論だが、当たらずと雖も遠からずで、彼らは石に生える藻を食むために下顎が発達している。
まあ、ともかく連れの頭は鮎でいっぱいとなり「明日はろばただ!」と息を巻いた次第である。
さて、この日の客は我々だけであった。すでに夏季休暇に入った常連が多いのだと苦笑いをしながら主人が語る。
笊に乗せられ厨房から運ばれてきた2尾の鮎は広島は太田川の産だと言い、今ほど釣りあげられたかのように生き生きとしていた。
炭火で香ばしく焼きあげられていく鮎を見るのは楽しく、口にすればその美味いこと、美味いこと。
連れはといえば、携えてきた黄瀬戸と高麗青磁の盃で主人と酒を交わし、機嫌の良いことこの上なかった。
- 通し 枝豆
- 先付 鱧の子
- 和物 ずいき、胡瓜、椎茸の胡麻酢和え
- 煮物椀 鱧の葛タタキ・椎茸
- 焼物 鮎の塩焼
- 〆 そうめん
木曽川水系の鮎 http://d.hatena.ne.jp/izaatsuyoshi/20110616/1308180575