阿吽 李朝白磁鉢「鮎」

ゴールデンウィークを目前に、あれやこれやとその過ごし方を計画する、今が一番楽しい時期であろうか。連休後半に山行の予定である。本日(27日)は打ち合わせを兼ね、昼食会の運びとなった。

さて、いそいそと丸赤に買物に出かけた。早や店頭には鮎が並んでいた。

酢橘をしぼって食す。あっさりと淡白な鮎の身は、初夏の空気の味わいだ。器は李朝中期の白磁鉢、預け鉢には最適な逸品と言えようか。

茶懐石では、絶妙のタイミングで料理を運ぶが大事。これがなかなか難しいが、席中の会話を左右するとなれば、おろそかには出来ない。二つ並んだ鮎の口もとのように、亭主と客の阿吽の呼吸が肝心である。

本日は気心も知れた仲間の集い、山行にもメンバーの阿吽の呼吸が肝心とばかり、残雪の北アルプスを肴に、酒も大いに進んだ。鮎の焦げ目もご愛嬌、麦飯、けんちん、香物で〆、大盛上がりのうちにお開きとなった。


本日の献立

  • 前菜 青柳、わけぎ、若布の葱ぬた
  • 向う 富山産白海老 古染付木の葉に盛る
  • 強肴 蕗と油揚の炊き合わせ ほか
  • 焼物 鮎 李朝白磁
  • 汁椀 けんちん汁