"La petite madone"

izaatsuyoshi2008-12-13


4号以下の絵が華やかに壁を飾る日動画廊の「ミニヨン展」。ミキモトクリスマス・ツリーと同様、師走の銀座を彩る風物詩である。今年で47回目、ミキモトのツリー(1976〜)より歴史があるというわけだ。

若手から物故大家まで多彩な絵の陳列は、日動方式と呼ばれる4段掛けだ。源泉をたどれば、ヨーロッパの宮殿のミニアチュールも夥しい回廊に至るのだろうか。美術館では見られない展示方法であろう。

具象絵画が中心であるが、それぞれの絵は混沌の時代を映し、画家の思いが小さな画面に凝縮して詰め込まれているようだ。たくさんの絵を見ているうちに、いつのまにか小さな箱を次々と開き、中身を覗いているという奇妙な錯覚にとらわれた。

12月の我家の壁を飾るのは、ルドンの小さなエッチング"La petite madone" そして、友人K手作りのクリスマスリースである。部屋の雰囲気をがらりと変える絵の力に感服している。