蛸ピーマン

izaatsuyoshi2009-09-05


生姜は微塵切り、大蒜、長ネギは小口に切って、ピーマンは短冊だ…と、突然、包丁捌きも鮮やかに台所を立ち回るM氏がぼやいた。「なんだ、このピーマンは! 古いな、木偶の棒百貨店のデパチカ担当に言っといたがいいゼ、ったくよ!」 食材のチェックに容赦がないが、台所での動きにも無駄がない。
隠し味に砂糖をサッと一振り。味見のひと口、う〜ん、美味い! 何故だろう。傍らで覗いていると、結構バッサリとやっていたようだったが、なかなかの出来である。日頃から美味い店に行き食道楽を重ねた結果が、ここに現れたか。
台所は大蒜と醤油の香ばしい匂いが満ちている。頃合を計ってM氏は素早くフライパンを取り上げ、やや浅めの鉢にササッ、っと盛り付けていく。誠に気持ちのよい動きに感心しきり。
早速、冷蔵庫から瓶ビールを出して乾杯だ!
蛸の白、ピーマンの緑、鷹の爪の鮮やかな赤が見事なコントラストを描き出す蛸ピーマン炒めを、大口開けてほおばる我ら…あっ!と気が付けば、M氏自信のこの一皿の写真を撮り忘れた。美しい盛付はもはや復元しようもない。残った食材を掲載するのみとあいなった。


献立 

  • 中トロ刺身
  • 冷奴
  • メカブ
  • 蛸ピーマン
  • 豆腐と葱の味噌汁