美味い店 立原

izaatsuyoshi2009-11-12


久しぶりに立原へ行く。古備前徳利を携えて、立原さんと盃を交わそうという連れであったが、残念ながら朝からの雨に断念。美術品の運搬は、傘で手のふさがる雨の日はさけたいものだ。しかし石盃だけは忘れずに、気に入りの斑唐津と黄瀬戸六角を持ち込んだ。

口取は銀杏と椎茸。甘味噌で食すのは初めてであった。ビールを飲んでいた我々だが「これは日本酒!」と早速、盃を持ち出したものだ。

この店の味にぶれがないのは、いつも変わらぬ出汁にあるのだろう。これに野菜や魚の美味みが加わるのだ。

八寸に、松茸と網茸の煮付があった。香りが失せてしまう松茸の煮付とは贅沢な調理法だが、なかなか美味いものであった。また網茸のシコシコとした食感は楽しく、様々な食材がそれぞれに調理された八寸のなかでも、際立っていたと思う。

私にはかなり多めの量であるが、働き盛りの殿方には丁度良いらしい。昔から、美味い料理は男のために作られるもの、だからなのだろう。

献立

  • 口取  銀杏と椎茸の味噌和え  
  • 汁   しんとり菜となめこ煮びたし
  • 向附  平目刺身(生海苔・浅葱・山葵・酢橘
  • 煮物  根菜炊き合わせ(牛蒡・人参・大根・蓮根・椎茸・隠元・柚子)
  • 凌ぎ  チラシ寿司
  • 焼物  鰻白焼き
  • 八寸  アンキモ・鰊・川海老・松茸煮・網茸煮・蕪甘酢・むかご・薩摩芋・栗渋皮煮・胡桃入り大徳寺納豆
  • 進肴  鱈子煮・蕗の油揚包み
  • 飯   讃岐うどん湯葉
  • 水菓子 山葵のアイスクリーム
  • 菓子  あずき