小田急新宿の地下食品店街に立ち寄る。時折、ここの鮮魚売場では天然魚のお買い得品が登場するのだ!
さてこの日のお買得品は?・・・なになに?!青森県産天然ヒラメが二柵で1000円!信じられない!!大漁だったの?!何にせよ当家にとってはこの上のない幸いである!
天然ヒラメを前に妄想は炸裂する!!!
「背は刺身にするとして、腹は真蒸にしようか。白い白い真蒸に結び人参、吸口はすだちで・・・香りも爽やかな一品になる・・・いやいや、天然ヒラメの真蒸とは贅沢すぎる・・・やはり昆布〆にして天然ヒラメの食感を楽しもうか・・・」
生木耳の販売もあり、これもいそいそと買い求めた。
この夜、背の部分を刺身にし晩酌を楽しんだ。ほおばると身は柔らかく、〆たほうが美味そうである。木耳は蛸、独活、胡瓜とともに酢の物にした。さすが生の木耳だ、シコシコとした食感がたまらない。そしてもう一品は焼き茄子、食材は夏の到来を予感させる。
晩の献立
- 先 付 焼き茄子の出汁浸し、おろし生姜
- 向 う ヒラメ、ツマに胡瓜・冥加・大根の千切り、山葵
- 酢の物 蛸・木耳・独活・胡瓜
- そうめん
翌朝5時、腹の方を昆布〆にした。そぎ切りにして一切れずつ昆布ではさみ、ラップできつく包む。3時間後の朝食時には食べ頃となるだろう。
「しかし良くやるなあ!」と独り言が口から飛び出す。料理好きのほどに自分でもあきれてしまう。早朝から昆布〆をつくり朝食に出す家庭はどのくらいあるのだろう。正午の茶事となれば早朝からの仕込みは当たり前だが、ウィークディの朝食のためとは当家でも初めてのことだ。
さて、昆布を開くとヒラメは適度にしまりツヤも出ている。日本酒が欲しくなるところだが、炊きたての白飯にも良く合った。
炊きたての白飯とヒラメの昆布〆は茶懐石を連想させる。朝から卓を挟んで、話はこの秋の茶事の計画にまで及ぶことになった。
朝の献立
- ヒラメ昆布〆、ツマに胡瓜・冥加の千切り、山葵
- 小松菜の胡麻和え
- 味噌汁 独活と生木耳、吸口に葱
- 香の物