グザヴィエ・メルリ「秋」

拙宅にて

落葉の頃、必ず飾る絵葉書がある。ベルギー象徴派の画家、グザヴィエ・メルリの「秋」。

メルリは1845年、ブリュッセル郊外ラーケン生まれ。ブリュッセル美術アカデミーに学び、1870年、ローマ賞を受賞した。

1892年、ファブリ、デルヴィルとともにグループ<芸術のために>を創設、また<自由美術展>にも参加した。1921年死去。

彫刻家の友人ポール・ド・ヴィーニュは彼を称して「メルリは懐疑論者や俗人たちの中にいる聖者である」と記した。


f:id:izaatsuyoshi:20201018194419j:plain

「秋」黒チョーク、墨、ペン 90.5✕57cm ベルギー王立美術館蔵

儚い蝶のように、落葉のように散りゆく女たち。蜘蛛の巣に捉えられるもの、地面まで落ち行くもの、彼女らの行く末が偲ばれる。

秋丁字咲く。ノイバラ、ホトトギス、田舎菊、水引と生ける。