9月の花

拙宅にて

2度目のワクチン接種を終え、久しぶりに実家に帰った。前回の帰省からこの方、父が足に怪我を負い、母の物忘れが目立つようになったとの妹の電話に、老夫婦の生活に危うさを感じないわけにはいかなかった。

それでも庭仕事は楽しいようであった。秋の虫の音が絶えない、花々に彩られた庭に立てば、いくばくかの安心を感じたものである。

両親から近況を聞けば、今回、世話になった外科医が植物好きで、病院には様々な花鉢が並んでいたという。朝顔と夕顔の鉢植を届けたところ、大変喜んでいただいたと、嬉しそうに話した。その医師は70代ぐらいの男性で、近日中に庭を見に来るらしい。

帰り際に母が花を切ってくれた。帰宅するまでの2時間余り列車に揺られながら、花にストレスがかからぬように持ち方に気を配った。そして自宅のドアを開けるなり水切りをし、ドイツのビアジョッキに花を入れた。

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白ミズヒキ、ヤナギラン、ホトトギス、ダイコンソウ、トレニア(スンコロク)、小さな花たちが秋の気配を伝えている。