春の酒宴

izaatsuyoshi2009-03-22


「赤貝のぬたが食べたいものだ、向うは天然のヒラメがいい」 「美味しいヒラメがあるといいね」  幸いに長崎産の天然ものが手に入り、ヒラメを主役に昼下がりの宴となった。

絵志野向付に盛る。草花が大胆に描かれており、返しのある縁の意匠とともに、桃山時代ならではの面白みを感じさせる。茶懐石ではコブ〆にすることが多いヒラメだが、本日はシンプルに山葵と醤油で食した。

「このヒラメはなかなか美味い! やっぱり日本酒が欲しくなるなあ」 早々とビールを日本酒へと切り替えて、黄瀬戸六角とあわせてみた。桃山の妙、この取り合わせはなかなかなもの。

続くは赤貝とわけぎ、なるほど定番”ぬた”の取り合わせ、舌鼓をうつ我らである。されども本日は白味噌をきらせ、赤だし、米麹味噌の2種を使ったが、白味噌の上品な味わいには敵わなかった。

うららかな陽射しにのって桜前線は近づいてくる。来週は弁当をもって花見に出かけるとしようか。

献立

  • 先付 雲丹、湯葉の重ね盛り
  • 向う ヒラメ造り
  • 進肴 赤貝とわけぎのぬた
  • ホウレン草のゴマ和え