3月も末になると「今年の花見はどこに行こうか？」と言い出す連れ。と言っても桜追いの旅に出るわけではない。
以前は千鳥ヶ淵や上野に出かけたものだが、人の多さに楽しさも半減して、この頃は近くの稲荷神社であったり、四谷や吉祥寺であったりする。要するに連れは、桜の下でうまい酒が飲めればいいのである。
今年は「北の丸公園にでも行ってみようか」ということになった。理由は近代美術館あたりには桜が咲いていたような気がするからであり、千鳥ヶ淵は別として公園内にどれほどの桜があるのかは知らないのだった。
8日日曜日晴天。公園の桜は満開を迎えており、それなりの花見客で賑わっていた。点在する石のテーブルと椅子には人々が弁当を楽しんでいる。それでは我々も、と空いている椅子を見つけ、酒やつまみを広げてみたものの何かが違う、しっくりこない。すると連れは熊笹の生えたあたりを指差し一言、「あそこに移動しよう！」
早速、熊笹のそばに陣取ると、連れは黄瀬戸と古唐津の盃を取り出した。酒がすすむと身体を横たえ、いい気分の様子だ。見上げれば桜が咲いており、時折花びらが舞い落ちてくる・・・。
あらあら、これは以前に体験した光景！ 3年前の記録を繰れば、今年の花見も相変わらずなのであった。とりあえず穏やかな春の一日である。
「花見弁当」2009年4月4日http://d.hatena.ne.jp/izaatsuyoshi/20090404/1238879896
