拙宅にて
21時過ぎに玄関の呼び鈴が鳴りドアを開けると、大きな包みを抱えた姪が顔を見せた。彼女は1月に結婚式をあげたばかりだ。
コロナ感染症対策も新しい展開を迎え、彼女の周囲では結婚披露宴が続いているという。今回も大学時代のサークル仲間の披露宴に出席し、その足で我が家を訪れたのである。
大きな包みは披露宴で分けられた豪華な花束であった。「あれ? これは新婦のテーブルにあった花みたい。幸せのお裾分け、どうぞ!」と手渡してくれた。
翌朝、食卓にその大きな花束を飾った。
朝食の献立
- レタスのサラダ
- ロールキャベツ、ジャガイモとゆで卵を添えて
- 大根のスープ
ロールキャベツの肉ダネの味付けは塩、コショウ、ナツメグといたってシンプル。鍋に並べて隙間にジャガイモを入れ落し蓋をすれば動いて形がくずれることはない。コンソメでコトコトと煮込み、最後にトマトケチャップを落とすと酸味が加わり、またソースをオレンジ色に演出できる。姪は「キャベツがとろっとろ!」と大絶賛。昨夕に時間をかけて煮込んだ甲斐があったというものだ。
パンはBREADSTORYの銀座サワードゥ、そして山口県大島町の瀬戸内マーマレード。これは姪のために用意した。「このパン、ワインにも合うんだって。普段はこんなおしゃれなパンは買わないんだけど、美味しいかな?」
いずれにしろ花束のおかげで、素朴な料理も御馳走に見える。
姪の外出後、しおれてきた草花の水切りをしながら込み合う花を活けなおす。小さな薔薇は花瓶に移した。
この週末、連れは久しぶりに帰郷した。これらの花を見て「やっぱり和花がいいよ!」と笑うことだろう。