ふらっと芸者

箱根にて

温泉好きの連れは五十肩にも効き目があるはずと、先月末に信濃大町、そして今月7日に箱根と、日を置かずに2つの温泉に足を向けた。

コロナ禍で自粛していた弁当を久しぶりに携え、ロマンスカーに乗る。隣の食いしん坊の嬉しそうな顔を見ると作ってきて良かったと思う。そして安心して弁当を広げられるコロナ禍の収束を願った。

さて、箱根にはよく足を運ぶが、はじめて昼時に駅の近くで芸者さんとすれ違った。今日は何かイベントでもあるのかもしれない。とりあえず見番に寄ってみることした。

見番の入口ではお姐さんがチラシを配っていた。連れはふらふらと近寄り「ふらっと芸者」
と書かれたチラシを受け取ると「必ず来ます!」と目を輝かせた。

それから、いつものホテルで文字通りのカラスの行水をし、急いで見番に向かうはずであったが、連れがなかなか出てこない。一足早く向かう。見番で落ち合った連れの髪型は、心なしかいつもよりビシッと固まっている。時間がかかったのも致し方ないか。そして一番前の中央の席を陣取ったものだ。

三味線を抱えたお姐さんが、金屏風の前に座り、箱根芸者について語り始めた。澄んだ声である。この優美子姐さんは帰国子女で英語も堪能、スーパー芸者と言われているそうだ。

続いてお座敷遊び。金毘羅船々の歌に合わせて、ルールにしたがいグーの手とパーの手を出すゲーム。見学者も参加して大いに盛り上がった。お姐さん方のトークも楽しい。

真瑠お姐さんの踊り

こちらは茶茶お姐さん

二人とも踊りの名手、芸者さんならではの艶っぽさに惹きつけられた。

魅入られたのは連れも同じ。次回の箱根踊りには御祝儀を持参すると息巻いている。私もお姐さん方の踊りをもっと見てみたい。

この「体験型芸者イベント ふらっと芸者」は広報を目的に開催されており、入場料は1500円と安価。連れに限らず機会があれば呼んでみたいと思われる方も出てこよう。

大型連休も終わり、これから仕事、仕事の日々が続く。楽あれば苦あり、苦あれば楽あり、6月に開催される箱根踊りを楽しみとしよう。

ついでにお弁当の画像をば。筍ご飯、出汁巻き卵、独活の芽のてんぷら。茗荷竹のお味噌汁。

さて、整形外科に通いだして約2ヶ月、先日5本目のヒアルロン酸の注射が終わった。肩周りの可動域をもとに戻すまでリハビリを続ける予定。箱根踊りを和服で拝見できればと思う。