実家にて
6月4日早朝、母と初夏の庭を歩く。
蕾を開き始めた花、今が見頃の花、そして散り際の花と、庭を舞台に主役が次々と入れ替わる。
アマチャが咲き始めた。
オオヤマレンゲ。蕾を一輪いただいて花入れに、茶室では蕾が主役。
こちらは花弁を落とし始めたヒメタイサンボク
そして、父方の伯父から譲り受けたエゾカンゾウ。
伯父が逝って何年が経つだろう。車を走らせ各地を旅した伯父からの絵葉書は私たちの楽しみであった。当地の風景や花、人々の様子などが文人画のような筆致で描かれていたものだ。
エゾカンゾウは、北海道の方と親交が深まりいただいたものと聞く。伯父の没後も庭にしっかりと根をおろし、開花の頃には伯父を思い出させてくれる。
ビロードのような花弁が印象的。「きれいでしょう? これが今年最後の花よ。洋種の…名前はなんだったかな。横文字の名前はなかなかは出てこなくなっちゃった」と母。続けて「洋種でもこれは茶室でも活躍できそうですね、ってミヤコさんが言ってた。」