裏庭にて

実家にて

白糸草が美しい首を伸ばし、晩春を告げる。

マイヅルソウの見頃は過ぎてしまった。

矢車草の花が咲いた。

山草を研究しているという方にいただいたセリバオウレン。実りの季節を迎えている。

この方は私の中学時代の理科の先生であった。ご自宅に群生していると聞いた母が分けていただけないか願うと「好きなだけどうぞ」と快諾されたという。そしてまだ若かった母の顔を眺め「よく山野草を知っているね!」と感心されたそうだ。植物愛好家の交友は受け継がれ、母も株を増やしてお好きな方に差し上げている。

4月半ばのクマガイソウ。エビネもクマガイソウも庭のあちこちに仲間を増やし、開花期は我が家の庭の主役となる。

花が見頃を終えた5月1日、いくつかの株が、二人の茶友にもらわれて行った。

どうか、新しい土に馴染み根付きますように。