誕生日を祝う

izaatsuyoshi2009-12-17


日本橋「八ツ花」で連れの誕生日を祝う。「八ツ花」は連れ気に入りの店で美味い天麩羅を食べさせてくれる。師走も半ば、忘年会も多いのだろう、不況の時勢ながらこの店は常連客で賑わっている。

突き出しの烏賊の塩辛は絶品であった。寒くなるほど烏賊は美味くなるらしい。続くは本まぐろの造り、こうなればビールを日本酒に切り替えて、早くも〆張鶴の出番である。例によって連れは、カバンからゴソゴソと盃を二つ取り出した。今夜のお共は、黄瀬戸六角と斑唐津だ。

粋な会話で客を楽しませる亭主、天麩羅を揚げる手つきは繊細で、食材を優しく鍋に滑らせる。この店はいつ来ても季節の逸品を用意している。

ハゼが美味い。ハゼは身もさることながら、卵の天麩羅が美味かった。揚げる前に見せてもらった卵はとても小さく綺麗な薄い黄色をしていた。また、久しぶりに海鼠酢を食した。コリッとした食感も程良い。「美味しいね」「美味い」と今夜は幾度繰り返したことだろう。

さて、プレゼントは例年のごとくマフラーだ。連れは寒中でもコートを着ることは稀である。伊達の薄着か、はたまた山男の誇りが為せるのか、マフラーだけが防寒着だ。今年は、幅広で深い紫色のグラデーションも美しいマフラーを選んだ。カシミヤ素材で手触りもよい。店を出て、さっそく背広の肩にかけたものである。