野山の恵み届く(参)

拙宅にて

早朝に起きて、続き薄茶の稽古に勤しむ。

茶事にうつつを抜かしていた頃の私は、点前そのものにはさほど興味がなく稽古も怠りがちであった。社中の仲間から「先生はあなたに目をかけていらした」と聞くと、今さらながら悔やまれる。

厳しくも、茶事の楽しさを教えてくれたのも師であった。若輩の私に懐石を任せ、事後良かったこと、正さねばならぬことを事細かく示し導いてくれた。今でも生活の中に師の教えが息づいている。


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稽古終わりに朝食をとる。本日も野山の恵みに与る。

朝:献立
 肴・炙りめんたいこ
 飯・筍ご飯
 汁・豆腐とこしあぶらの味噌汁
 香の物・胡瓜の塩もみ 梅干し 

梅干しは我が庭の産。昨年12月に剪定をしたが、梅の花は例年のごとく咲いた。実りが楽しみである。