10月の庭 Ⅲ

実家にて

秋晴れの心地よい季節である。

母のお気に入りの可憐な花、ダイモンジソウが開花した。

 

柿は枝がたわむほど鈴なりとなり、鳥たちを待っているかのよう。実りの秋を実感する。

 

西王母、紅妙蓮寺、荒獅子、初嵐など早咲きの椿が次々と花を開き始めた。

11月20日には、妹が恩師を正客に迎えて茶事を開く。コロナ禍にあり、二度も延期となったこの茶事を客も亭主も心待ちにしているようだ。

その頃にも椿はふっくらとした蕾を付けていよう。盛会を願う。