美術館

「マリー=アントワネットの画家ヴィジェ・ルブラン展」三菱一号館美術館

夕刻、そぼ降る雨に打たれながら 「マリー=アントワネットの画家 ヴィジェ・ルブラン展」のオープニングに向かう。業種を問わずガーリーな企画が大流行の世相を反映してか、この展覧会のサブタイトルも「華麗なる宮廷を描いた女性画家たち」であり、ヴィジ…

帰ってきた江戸絵画 ギッター・コレクション展 静岡県立美術館

2月11日雪のちらつく朝、静岡に所要があるという連れに同行し、東京駅から新幹線に乗り込んだ。積雪の恐れ、との天気予報であったが、「静岡はめったに雪は降らないさ!」と言うMの言葉どおり、熱海を通過する頃には雪は雨にかわっていた。連れとは午後3時…

墨宝 常盤山文庫名品展

根津美術館が華々しくリニューアルオープンしたのは2009年秋のことだ。美術番組や専門誌でも大きく取り上げられ、その喧騒が落ち着いてから訪ねようと思っていたのだが、いつのまにか1年以上が経ってしまっていた。しかし、ままならないものである。本日は庭…

花の女 フランソワーズ・ジロー マティス、ピカソとともに

日曜美術館「ピカソを捨てた花の女 かっての恋人が語る巨匠の姿」(23日放送)を見る。画家フランソワーズ・ジローはナチス占領下のパリでピカソと出会い恋人となった女性だ。ピカソとの関係は10年におよび、二人の子どもをもうけている。娘はジュエリー・デ…

秋を歩く

例年、9月の連休は北アルプスを歩いている。今年は2年ぶりに鹿島槍に登るはずだった。高山はすっかり秋の装いに包まれていることだろう。海外に旅発つことになった私に、一人で山に入るかもしれないと言っていた連れは、結局、この連休を仕事に費やした。さ…

鎌倉・箱根を旅する

夕刻、鎌倉の料理屋「まき」ののれんをくぐる。連れは、茶懐石にも明るいこの店の主人とは馴染みで、前々から私を連れて行きたいと言っていたのだった。入れ替わりに一組の男女が帰ると、店内に客の姿はなかった。雨脚が強いためか、その後の客入りもなく、…

一夜明けて

碓井の川辺をつたい詩碑公園を抜けると「盆栽展」の看板を目にした(10/13)。この3連休の間、開催されていたようである。入り口付近の即売会では、盆栽好きが集い、楽しそうに談じ合っている。連れは「御用松」の盆栽に惹かれた様子であったが、大きすぎて…

フジタとフレンチ・レストラン

茨城県笠間市の笠間日動美術館で「フジタとモンパルナスの仲間たち」(〜11/30)が開催中である。本日(10/4)は午後2時より、昭和美術史に詳しい美術評論家瀧悌三氏をはさんで、美術館館長、副館長との鼎談会があるとのこと。藤田嗣治をめぐる美術界について…

湯木美術館 眼福の極みなり

湯木美術館「茶碗を愉しむ」、藤田美術館「茶〜茶人と道具〜」展鑑賞のため、大阪まで足を運ぶ。井戸六碗を見る。湯木では、大井戸「対馬」を中心に、青井戸「春日野」、井戸脇「長崎」がその左右に展示され、傑出した三碗の個性が光った。藤田では、肌の美…