植物

箱根の桜

箱根にて たかが五十肩、されど痛みに眠れない夜が続く。10月初めに左膝が痛み出し、座して容易に立ちあがれなくなった。五十肩の治療に訪れた整体院では、左右の腰の高さが違っていると言われ、腰痛はこれが原因かもしれない。茶席や着物もお預け状態だが、…

春の庭を歩く

実家にて 庭歩きの楽しい季節が到来した。1月初旬に帰郷してから2ヶ月半が経過し、今や庭はすっかり春の装いである。見頃を過ぎた福寿草や梅に続き、サンシュユやミツマタが黄色の小さな花弁を開いた。サンシュユ ミツマタ アシビも満開となった。白のアシビ…

ミモザの花束

拙宅にて 春の花が次々と咲き出す時節となった。庭のミモザを剪定をしたからと、知人から花束が届く。サプライズの嬉しいプレゼントであった。黄色も鮮やかなミモザの花束は、室内の雰囲気を明るく変えてくれた。実家の庭ではミツマタが満開。桜は例年より早…

茶友を招く Ⅱ

実家にて(紅葉狩り) 妹は、11月23日の11時半から12時の間に来ていただくよう、茶友に連絡を入れたという。昨日までの雨があがり、陽ざしが差し込み始めた頃、三々五々集い来る茶友たちには、紅葉の彩る庭で連客を待ちながら、まずは煎茶を楽しんでいただく趣…

茶友を招く Ⅰ

実家にて(11月の献立) 庭を紅葉が彩る晩秋の1日、妹が実家に親しい茶友を招いた。 この日のため、両親は庭の手入れを重ね、私は妹とともに昼食の献立を考えた。干柿やチーズを使った3種の先付けを提案すると、妹も日頃得意とする洋風料理を口にした。 それで…

10月の花

拙宅にて 実家より、四種の椿を持ち帰る。 紅妙蓮寺・西王母・荒獅子「炉開きの頃に開く椿が今年はもう咲いているの、西王母も蕾がふくらんでいる。」と母が首をかしげる。「花数も多いね。椿の当たり年ではないかしら?」 「当たり年なら柿ね。Aさんの庭の…

9月の花 Ⅲ

実家にて 早朝から父は栗の実を拾い、秋茗荷を収穫した。明日の十五夜に間に合うよう、3人の学友に送るのだという。ススキの長さに合わせ長い箱を作り、ようやく荷造りを終えたのは正午近くのことであった。父の手紙を添えて、近くのコンビニまで運ぶ。敬老…

9月の花 Ⅱ

拙宅にて 先週末に実家から持ち帰った秋の花々。ホトトギスは花弁をほろほろと落とし、大根草も黄色く小さな花弁を散らせた。いくつかの花を加えていけ直す。5月に移り住んだこの家は、ドアや窓枠などアメリカのアンティークの建具が使われており、洋花がよ…

9月の花

拙宅にて 2度目のワクチン接種を終え、久しぶりに実家に帰った。前回の帰省からこの方、父が足に怪我を負い、母の物忘れが目立つようになったとの妹の電話に、老夫婦の生活に危うさを感じないわけにはいかなかった。それでも庭仕事は楽しいようであった。秋…

七夕飾り

拙宅にて 善福寺川緑地にほど近い住宅地に越して、ひと月半余が経った。二度の引越しに関わる煩わしさから開放されると、いつの間にか七夕を迎える時節である。思い出すのはこの春まで暮らした家の庭。一隅に生える笹竹を切って七夕飾りを作り、軒先や室内に…

ムシカリ

実家にて 2021年を迎えて、早くも3ヶ月が経過した。梅花を送り、今や枝には小さな実が鈴なりである。近隣の桜花は、盛大に花弁を散らし、あるものはすでに葉桜の体。さて、緊急事態宣言が解除され、久しぶりに帰郷した。両親は「そんなに長く帰らなかったの…

梅花散る

拙宅にて 満月に匂う

梅花咲く

拙宅にて このところの陽気に、我が庭の遅咲きの梅が一気に開花した。早朝に窓を開けると、開花2日目にして、はらはらと花弁が散っている。見上げれば、ちょんちょんと枝を飛び移る花喰鳥一羽。目白である。梅花のもと、清々しい心地で庭を掃く。緊急事態宣…

紅葉の庭を歩く

実家にて 今年も5人の茶友が紅葉狩りにやってきた。コロナ禍のため、昼食のもてなしは諦め、午後一時半の集合とした。両親はこの日のため入念に庭を整え、当方は母や妹とともに昼食に代わる土産の用意に勤しんだ。土産は母の得意料理、セイロで蒸し上げた栗…

グザヴィエ・メルリ「秋」

拙宅にて 落葉の頃、必ず飾る絵葉書がある。ベルギー象徴派の画家、グザヴィエ・メルリの「秋」。メルリは1845年、ブリュッセル郊外ラーケン生まれ。ブリュッセル美術アカデミーに学び、1870年、ローマ賞を受賞した。1892年、ファブリ、デルヴィルとともにグ…

月見

拙宅にて 3日間の出張から戻ると、玄関に3本の芒の穂。なんと粋な出迎えであろうか。早速「芒見た?」と連れがニヤリ。立派な鷹の羽芒である。水切りをして籠に入れ、栗の甘煮を白磁の皿に盛り並べてみた。栗名月にはひと月ほど早いが、風流この上なし。今宵…

野の花

実家にて 4連休の初日、幾月か振りで帰郷した。老齢の両親は顔色もよく安心したものである。両親が丹精した朝顔と夕顔は彼岸の大気のなかでまだ花を付けていた。毎年、お盆休みには朝顔鑑賞会と称して、早朝の庭でおめざをいただくのが楽しみのひとつである…

玉紫陽花

実家にて 今夏は実家に帰らなかった。百日紅、夏水仙、女郎花、我亦紅、朝顔、そして夕顔…庭は数々の花に彩られているだろう。 そろそろツクツクボウシも鳴き始める頃か、玉紫陽花の花が開いたと妹から画像が届く。

晩春

拙宅にて 今春の最後を飾る椿は、八重咲の大輪。落花のごと 寂寞たりし 春を見送る

日光椿

拙宅にて 「今年は暖冬のせいか、例年より花が美しいようです」と母は手紙を添えて、庭の椿を送ってくれた。3月から4月初旬にかけては京錦、やぶ椿、侘助、一休、月の輪、そしてこの日光椿。椿には優美な名前がつけられてのおり、それも魅力のひとつであろう…

愛すべき庭

拙宅にて この家に移り住んで、はや数年が経った。不要不急の外出が制限されている昨今、庭の緑や隣接する公園の緑に癒される日々である。2月下旬に遅咲きの梅が咲き、4月に入れば柔らかい紅葉の若葉が萌え始める。6月には梅の実が鈴なりとなり、梅仕事を楽…

花見 狭山稲荷山公園

3月22日、花見弁当を抱え、西武新宿線に乗って稲荷山公園駅で下車。すぐにソメイヨシノの並木が見える。狭山稲荷山公園には桜が300本ほどもあるという。今日は五分咲きだが、広大な園内には桜の木が連なって十分に美しい。満開時は壮麗だろう。コロナウイル…

京錦

京錦は蕾に丸みがあり、茶席でも映える椿である。実家に在るものは一本の木で紅白に咲き分ける。開花すればリビングに招き入れ、花の造りを満喫したい。花芯の造形美にはため息をつくばかりである。

早春の椿

弥生1日、実家から小さな包み(ゆうパック)が送られてきた。先日、電話で、東京ではマスクもアルコール消毒液も店になく買うことができないと話したのを、母は案じてくれたのであろう。箱を開けると、それらウイルス対策用品の上にふわりと花が置かれていた…

梅花咲く❗

我が家の梅は遅咲きである。されども今年は暖冬で例年よりはるかに早い。咲き始めから蕾のままで落花しているのは小鳥たちの仕業である。昨日は、ひよどりが細い枝先にとまり蜜を吸い花を散らすのを、飽きず眺めた。

正月飾り

昨日伺った数奇者の正月飾りは、雄々しいものであった。毎年、花材で変わる我が家の飾り付けも、来年の参考のため記録しておくことにしよう。 実家玄関 実家床飾り 東京自宅

メリークリスマス

何はなくとも、こころ踊る12月。小さなツリーの飾り付けだけでもワクワクする。今年のおもてなしの中心は生花のキャンドルかな。

梅花咲く❗

2年に一度、豊作となる我が家の梅。初夏には沢山の実をつけるだろう。先日のこと、近所のご婦人が、「こんな大きな梅の木は、東京ではみかけなくなったわね、見るだけで嬉しいわ」と声をかけてくれた。今朝は目白のつがいが花をついばみに来ている。カメラ…

柊鰯

実家にて2月も半ばを過ぎ、春はもうすぐ。遅ればせながら節分の門口にかざした「柊鰯」の画像をば!

兜町の桜

例年、東京駅から日本橋の桜並木をそぞろ歩いて花見と洒落込むが、最近、この並木が昭和通りを越えて兜町まで続いているという情報を聞きつけ、今春は、兜町まで歩くことにした。昭和通りの歩道橋を渡るととたんに人影が少なくなり、道路の両サイドには休憩…